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アダムの呪い10

第二十四章 ガイアの復讐

富とか権力というモノを男が求め続けることで戦争は激化し、地球(ガイア)は多くのダメージをくらってきた。何も男が悪いだけではない、女はそれに拍車をかけてきた。「沼島の春」というお見合い番組があったが、うちの家では女が寄りつかない嫁不足の場所の代名詞のように「ぬしま」という言葉が使われいた。実際、女は地球に優しい田舎生活をする男よりも気前よく消費している都会生活をする男を結婚相手にしようとする。金持ちはますます金持ちになり、貧乏人はますます貧乏になる社会で、男は欲のままに性選択を行なっている。これは「種の存続のため」ではない。自然界が破滅すればヒトという種の絶滅もあり得ることだが、ヒトの種のためにそれを食い止めようとはしない。富と権力で貧乏人よりも有利に生きようとするだけである。こんな性選択が起こるのはそもそも女には卵子、男には精子があるからだ。卵子は精子を必要としてY染色体はそれ以上に精子を必要としている。

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『アダムの呪い』ブライアン・サイクス著 大野晶子訳

ところが精子の需要とは裏腹にだんだん精子が衰えているという。上の図は『アダムの呪い』に挿入されていたコペンハーゲンの科学者チームによって1940年代から1990年代にかけて行なわれた精子数に関する調査の図。点線が1ml中の精液に一億以上の精子を持つ男性の割合だが、調査対象の50%がそうだった1940年代から年々減っていき、1990年代に入るころには16%に落ち込んでいる。逆に1ml中精子の数が2000万以下の男性の割合は18%まで増えている。これは過去に生殖不能症の過去のない正常な男性の精子数推移のグラフである。これはどうも調査の行なわれた地域に限定された減少ではなくいろいろな国々で精子数が少なくなっていることが判明している。昔は不妊治療センターで正常な精子の数を6000万個としていたのを2000万個まで下限を引き下げることにもなった。精子減退の原因についてはいろいろなことが言われるが、まずは環境ホルモンの影響がよく話題になる。ダイオキシンが有害だと騒がれたときに聞いた人も多いだろう。農薬の中には女性ホルモンのエストロゲンと同様の活性を示すものがあったり、プラスチック製品に含まれるフタル酸は男性ホルモンを減少させる作用がある。生殖不能の危険はヒトが創った色々な有害物質で地球を傷つけたことへのガイアの復讐なのか?私には復讐というよりも自然な形で的確に罰が当たっただけのようにみえる。


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